ウォルト・ディズニー・カンパニー(The Walt Disney Company)、通称ディズニー(Disney)は、カリフォルニア州バーバンクのウォルト・ディズニー・スタジオに本社を置く、アメリカ合衆国の多国籍マスメディア・エンターテイメント複合企業。 ウォルト・ディズニー(ディズニー家を参照)は1921年にラフォグラム・フィルムを創設したが、約2年で破産する。その後、1923年10月16日にウォルトは兄のロイ・O・ディズニーと共にディズニー・ブラザース・カートゥーン・スタジオ(Disney Brothers Cartoon Studio)を設立した。その後はウォルト・ディズニー・スタジオ(The Walt Disney Studio)やウォルト・ディズニー・プロダクション(Walt Disney Productions)という名称で運営されていたが、1986年に正式にウォルト・ディズニー・カンパニーに社名を変更した。 1928年にはディズニーは短編映画『蒸気船ウィリー』でアニメーション業界のリーダーとしての地位を確立した。この作品は、音声を同期させた初のサウンド・カートゥーンであり、ディズニーのマスコットであり企業のアイコンとなったミッキーマウスを登場させた。 1940年代初頭までに大成功を収めたディズニーは、1950年代には実写映画、テレビ、ディズニーランド(ディズニーランド・リゾート)などテーマパークへと多角化した。しかし、1966年のウォルト・ディズニーの死後、会社の利益、特にアニメーション部門の利益は減少し始めた。1984年、ディズニーの株主総会で、マイケル・アイズナーが会社のトップに選出され、これをきっかけに業績が反転し、1989年から1999年までディズニー・ルネサンスと呼ばれる劇的な成功を収めた。2005年、新CEOのボブ・アイガーのもと、同社は事業拡大と他企業の買収を開始した。2020年、アイガーの退任後、ボブ・チャペックがディズニーのトップに就任した。しかし、チャペックは2022年に退任し、アイガーがCEOに復帰した。 同社は、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオやピクサー、ディズニーネイチャー、マーベル・スタジオ、ルーカスフィルム、20世紀スタジオ、20世紀アニメーション、サーチライト・ピクチャーズを含む映画スタジオ部門ウォルト・ディズニー・スタジオ(ディズニー・エンターテインメント)で名を知られている。 ディズニーのその他の主要事業部門には、テレビ、放送、ストリーミング・メディア、テーマパーク・リゾート、ディズニー・コンシュマー・プロダクツ、出版、インターナショナル・オペレーションなどの部門がある。これらの部門を通じて、ディズニーは放送ネットワークのABC、ディズニー・チャンネル、ESPN、フリーフォーム、FX、ナショナル ジオグラフィックなどのケーブルテレビネットワーク、出版、マーチャンダイジング、音楽、劇場部門、Disney+、Star+、ESPN+、Hulu、Hotstarなどの消費者向けディズニー・ストリーミング・サービス、世界各地のテーマパーク、リゾートホテル、ディズニー・クルーズ・ラインを含むディズニー・エクスペリエンスを所有、運営している。 ディズニーは、世界で最も有名な大企業のひとつであり、2022年のフォーチュンによる米国最大手企業ランキングでは、売上高で53位にランクされている。創業以来、同社は135のアカデミー賞を受賞しており、そのうち26はウォルトが受賞している。同社は、史上最高の映画の数々を生み出し、テーマパーク業界に革命を起こしたと言われている。ディズニーは、過去に盗作や人種差別の描写、LGBTに関連する要素を映画に盛り込んだり盛り込まなかったりしたことで、批判を浴びてきた。 1940年から株式を公開している同社は、ティッカーシンボルDISでニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引され、1991年からダウ工業株30種平均の構成銘柄となっている。2020年8月現在、株式の3分の2弱を大手金融機関が保有している。2023年10月16日に創業100周年を迎えた。 日本法人はウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社。